“チャオプラヤー川の岸辺にそびえる大仏塔(暁の寺院) ワット・アルン

チャオプラヤー川西岸にそびえる美しい仏塔が印象的なのがワット・アルン(Wat Arun)です。

アルンとは「暁」を意味します。

タイ仏教よりもヒンドゥー教色の強い寺院で、日本では、三島由紀夫の小説『暁の寺』の舞台として知られています。

ワット・アルンの行き方

ワットアルンには、対岸のワット・ポーから渡し舟で行くのが一般的ですが、もちろんタクシーでも行けますし、地下鉄MRTなら徒歩でも行くことができます。

下のグーグルの地図では⑨の場所に当たります。

ここでは、それぞれの交通手段について紹介していきます。

渡し舟で行く場合

渡し舟で行く場合は、対岸のワット・プラケーオ、続いてワット・ポーを見学した後に訪れるというコースが一般的になると思います。

ワット・ポーを見学した後は、西側の渡し舟の乗り場である「ターティアン船着き場」まで徒歩で向かってください。概ね1~2分で行くことができます。

概ね30分間隔で渡し舟が出ておりますよ。渡し舟が到着したところは、もうすでにワット・アルンの境内になるので、一番簡単に行ける方法だと思います。

ワット・ポーやワット・プラケーオを見学する予定がないけれど、渡し舟で行きたいという人は、直接渡し舟乗り場へと行ってくださいね。

MRTサナーム・チャイ駅で降りて上の図の赤線の通り5分ほど進むと左手に船着き場があります。(渡し舟を使わなくても良いという人は、MRTサナーム・チャイ駅の次の駅であるイッサラパープで降りる方が便利です)

また、最近では、チャオプラヤ―エクスプレス(ボート)がワット・アルンの船着き場に停まるようになったので、渡し船ではなく、直接チャオプラヤーエクスプレスからアクセスすることが可能です。

チャオプラヤ―エクスプレスで行きたい人は、BTSサパンタクシン駅すぐ近くのサトゥーン船乗り場から乗車するのが便利です。

夜はワットアルンがライトアップされるので、このチャオプラヤーエクスプレスで行くはとてもお勧めです。ボートが進むにつれて、ライトアップされたワットアルンが近づいてくる姿は圧巻ですよ!

電車と徒歩で行く

次に、電車を使用して行く方法を説明します。

MRTブルーラインが延伸されたため、イッサラパーブ(Itsaraphap)駅からワット・アルンまでは、距離なら約1㎞、徒歩だと10~15分で行けるようになりました。

イサラハップ駅についたら1番出口から出てください。出口のステップを降りたらUターンするような形でイサラパープ通り(Itsaraphap Rd.:ถนนอิสรภาพ)を進み、しばらく歩いて、ワン・ドゥーム通り(Wang Doem Rd.:ถนนวังเดิม)を右折します。

上の地図の赤線の通り進んでくださいね。ワン・ドゥーム通りをまっすぐ進み、バンコク・ヤイ警察署の前を越えて信号を渡ると、正面に海軍基地の門が見えます。この門の前を通って道なりに左へ進むと、ワットアルンの裏門に出ます!!

タクシーで行く

最後にタクシーで行く場合ですが、スクンビット周辺やサイアム周辺からだと、なかなかワットアルンのそばまで行ってくれないので、ワット・ポーに移動して、そこから船などを利用するアクセス方法を取らないといけないケースが多いと思います。

渋滞が多いエリアなので、乗車拒否をするタクシーも多く、また渋滞に巻き込まれると時間のロスが大きいので、どちらかというとあまりタクシーで行くのはお勧めできません。

なお、カオサンロード付近からは、他にアクセス手段がないのでタクシーかトゥクトゥクを利用して行くことになると思います。

ワット・アルンの歴史

ワットアルンの歴史を辿るとアユタヤ王朝までさかのぼります。

その頃はワット・マコークというごく普通のお寺でした。

しかし、タクシン将軍がトンブリー王朝を開いた際に、ここを王室寺院とし、名前も『ワット・チェーン』と改めました。ちなみに『チェーン』とはタイ語で“夜明け”の意味になります。タイ人にとってやはり夜明けやあけぼののイメージがあるようです。

タクシン王は、戦の才能に秀でていた王様です。エメラルド寺院に安置されているエメラルド仏をラオス侵略時にタイに持ち帰り、この寺に安置したのもこのタクシン王になります。

エメラルド仏は、ワット・プラケーオが創建されるまでの5年間、この寺院に安置されていました。

また、チャクリー王朝時代には増改築が繰り返されたそうです。

そして、『ワットアルン』という現在の名称になったのは、トンブリー王朝が滅びた後、ラーマ4世時代のことになります。

 

ワットアルンの仏塔

ワットアルンを象徴するのが、高くそびえる色とりどりの5基の仏塔です。中央の大仏塔の周囲に小さな仏塔が四方を囲む形で建設されています。大仏塔の高さは75メートル、台座の周りは234メートルもあります。

ラーマ3世と4世が改修し、現在の高さ75メートルの巨大仏塔になったそうです。

なので、ワットアルンは400年以上の歴史がありますが、現存する仏塔は200年前のものだそうです。

仏塔は古代インドの世界観でヒンドゥー教の聖地カイサーラ山をイメージしてつくられており、色鮮やかな陶器のかけらで装飾が施されています。晴れた日には装飾がキラキラと輝いてとても美しい光景を見せてくれます。

外観を多く装飾には、インド神やガルーダ、猿神など「ラーマキエン」に登場する神々が随所に彫られています。塔頂部にはシヴァ神の矛がそびえています。

神々の周囲には陶片で形作られた色鮮やかな花々が散りばめられています。

大仏塔は3つの階層から成り、1段目は鬼、2段目は猿、3段目は天使の彫刻が施されています。

下の写真は2段目のお猿さん(ヤック)です。

(下は、2016年の修復前に友達を案内した際の大仏塔の写真になります。現在は修復が済み、さらに美しく蘇っています。)

仏塔を飾る、こえらの色鮮やかなタイルは、ラーマ4世時代に行われた大改修の際に取り付けられたそうです。色付きの中国陶器の破片を使って、華麗な花の形をデザインしています。陶器の絵柄をそのまま生かしたものや、多数の花びら立体的に重ね合わせたボタン風の花など、凝った造りになっています。

ワット・アルンはヒンドゥー教の影響を受けたクメール様式の建築物で、ほかの寺院とは違ったデザインを見ることができます。

確かに、ヒンズー教のお寺かなと思いますよね。

大仏塔には四方に階段があり、中腹のテラスまで上ることが可能です

仏塔の階段はとても急なのでなるべく動きやすい服装で必ず手すりに掴まりながら上り下りをするようにしてください。

この写真はお友達のお坊様夫婦を撮影したのですが、撮影する側も落ちそうで怖かったです~。

上からはチャオプラヤー川をはじめ辺りを見渡すことのできる最高のビュースポットです。

ワットアルンの本堂

ワット・アルンの本堂は、大仏塔の左側にあります。

この本堂はラーマ2世が建立したもので、ワット・アルンが建設された初期から存在しているものです。

本尊はラーマ2世の顔に似せて彫られたものといわれており、また台座部分にはラーマ2世の遺骨が納められているとされています。

なお、門の前にはヤックという高さ約6mの巨大な鬼の像が2体立っていて、本堂を守っています。このヤックは、ワット・プラケーオにもいましたよね。

 

ワット・アルンは昼訪れてゆっくり仏塔などを見るのもいいのですが、チャオプラヤー川に映える夜景が特に美しいです。毎日18時30分ごろから21時までライトアップされるので、幻想的なワット・アルンの姿を楽しめますよ~!!

ワット・アルンの基本情報

基本情報
寺院名   ワット・プラ・アルン Wat Arun
住所    158 Wang Derm Road, Wat Arun, Bangkok Yai, Bangkok 10600
営業時間  9:00〜16:30 ライトアップは18:30~21:00
定休日   無し
拝観料   外国人100バーツ、タイ人50バーツ

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元奈良県警の女性刑事から転職した変わり種の整体師&セラピスト(大阪出身奈良県在住、現在バンコク在住)、バンコクで理学療法スパを経営するかたわら、暇を見つけては小旅行に行ってます。旅やグルメの情報の他、タイが原産地の抗糖化植物黒ガリンガルやタイハーブ、タイで認可が認められたCBDオイル等、美や健康に関する様々な情報を発信しております。

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