幽霊寺院であるダマヤンジー寺院を後にした私達は、夕日観賞時間までまだかなり時間があることから、もう少し足を延ばしてバガン一のフラスコ画があると言われているスラマニ寺院を訪れることにしました。
スラマニ寺院も埃だらけの荒野の中にある寺院です。
けれど・・・この寺院には、他の寺院には特徴的なお釈迦様のフラスコ画が描かれているのです。
今回は、バガン随一の寺院と言われるスラマニ寺院を紹介したいと思います。
スラマニ寺院の場所
スラマニ寺院は、アーナンダー寺院から南東へ約1.6km、ダマヤンヂー寺院から北東へ約900m、ミンナントゥ村から北西へ約2.3kmの場所にあります。
Googleの地図では、㉑の場所になります。
スラマニ寺院の歴史と建造物
スラマニ寺院(Sulamani Temple)は、バガン王朝のナラパティシードゥー王によって1183年に建立された仏教寺院です。
とても洗練された姿の寺院です。
建築様式としては、タビィニュ寺院と同じ様な設計となっており、ダマヤンヂー寺院の影響も見られ、ティーローミンロー寺院のモデルになったと言われています。
下はタビィニュ寺院(12世紀中頃(1150年?)の建立)です。
こちらは、ダマヤンヂー寺院 (1165年に建築開始、未完成)
そして、こちらが、ティーローミンロー寺院 (1211年に建築)
確かに・・・・3つともよく似ていますね。
1975年7月にバガン地方を襲った地震により、スラマニ寺院も倒壊しましたが、レンガや石材を使用して1994年に再建されました。
スラマニ寺院は、ルビーを発見したことを仏に感謝して捧げられた寺院だそうで、スラマニとは「無上の宝石」を意味します。
スラマニ寺院の内部
寺院は2層構造になっていてい、1階にはそれぞれ東西南北を向いた4体の仏像が安置されています。
そして、そららの仏像を結ぶように回廊が巡らされています。
スラマニ寺院の仏様
仏さまは、かなり新しいですね。
お顔だけが金なのはなぜ?
スラマニ寺院の壁画
そして・・・
この寺院の注目は、回廊の壁面に描かれたフラスコ画です。
時の人々の生活などを生き生き表現しています。
下の壁画は、写真などで見たことがある方もおられるのでは?
とてもユニークな涅槃像です。
この寺院には、壁一面に、こんなユニークで優しげな仏様がいっぱい描かれています。
スラマニ寺院の壁画は15〰18世紀に描き直されたと推測されるそうですが、とても迫力があり他
では見られないユニークさがあります。
大迫力の涅槃図
この角度からの図は、ガイドブックなどでよく使われていますね。
これは、手を振ってくれているような・・・
なんか、寝転びながら悪だくみをしているような図です。
坐像の素敵です
子供の落書きみたいな仏様です。
こんな顔の方いらっしゃいますよね~
このほほえみ、志村けんさんを思い出します。
御座船も綺麗に残っていました
ナーガの傘の下で瞑想するお釈迦さま
白い像も、活き活きと描かれています。
少し、怖いんですけど~
クジャク??
人々の日常生活も描かれています。
美しいですね。
このお釈迦様の微笑みも素敵です。
とにかく、回廊の壁面いっぱいに、これらの絵が描かれています。
これらの造形は、とてもユニークで謎めいています。
壁面は18世紀に描かれたと推定されており、バガン王朝がなくなった後も、バガンが仏教の聖地であったことを物語っていると言われています。
拝観時間は、午前8時から午後5時まで。
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